1.はじめに
子供のスポーツによるケガでは、男子を種目別で見ますと野球が全体の約50%を占めると言われています。その野球の中でも、小学生の時期には肘関節が圧倒的多数を占めます。当院にも多くの野球肘患者様が来院されます。
野球肘は本来子どもの病気ですが、「おとながつくっている病気」とも呼ばれています。現場の指導者のみならず、親や周囲のおとなたちが正しい知識を持つことによって、充分に予防でき、早期に発見することで完治することができる病気でもあります。
残念ながら現場においては子ども自身が「肘が痛いけれども診てもらうと野球を禁止されるから黙っている」ケースも珍しくありません。
その他にも、
「受診して野球肘だと言われると選手(レギュラー)から外されるから受診しない。」
「投げていると痛みが薄れるから。」
「痛むのは投げた日と翌日だけで、普段は痛まないから。」
「なんとなく痛む(違和感)程度で、明らかな痛みではないから。」
「ガマンできるから。」
「痛みをこらえて投げるのがカッコいいから。」
「つらい事に耐えるのが美徳だから。」
などなど
様々な理由で医療機関を訪れるタイミングが延ばし延ばしになってしまい、その結果こじれてしまったり悪化してしまったりするのです。
早期であればそれだけ早く治ります。遅れれば遅れるほど通院期間や投球制限の期間が長くなってしまうどころか完治出来なくなってしまう危険性もあります。

